開けた瞬間花瓶になる、
旬の花の定期便
生花を、花農家/市場から直接消費者に届ける月額サービス「LIFULL FLOWER」のコンセプトワーク、パッケージ開発、プロモーション展開を行いました。
background
生花流通の過程で、約30%の花が廃棄されている
花の流通は通常、花農家から市場に出荷され、卸売が落札し、小売店に納品されてようやく消費者との接点がうまれますが、小売店では全体の30%にものぼる大量の花が売れ残って廃棄されています。またセリを介することで卸値が毎回変わるため、花農家では生産量を増やすことでしか収益を安定化させることができません。 これらは花農家が消費者のニーズに触れる機会がなく、需要をもとに生産を行える仕組みになっていないことに起因します。
一方、生花は限られた寿命を流通の過程で損失し、消費者は収穫後、日数の経過した花にしか触れる機会がありません。
生花流通は、こうした構造上の問題を抱えています。
insight
花を楽しむ上でのハードルは「手間」
ターゲットとなる女性層を花への興味関心の度合いでセグメントした上、中間のボリューム層にあたる「花は好きだが自分では買わない」層をリサーチすると、花を楽しむことには前向きなものの、手間はかけたくない、というインサイトが見えました。
idea
FAST&FRESH
LIFULL FLOWERのビジネスモデルは、生産者/市場と消費者を直接つなぐことで生花流通における問題の解消に成功しています。デザインプロセスでは、この仕組みを消費者側の付加価値としてどのようにに変換するかに注力し、注文したら毎月花が届くという手軽さ、市場直送による鮮度のアドバンテージから「FAST&FRESH」というコンセプトをつくりました。
execution
「手軽さ」と「鮮度・季節感」を最大限に感じられるデザイン
FAST開けた瞬間花瓶になるパッケージ
蓋を開けるとそのまま花瓶となるパッケージを開発、水やり不要、廃棄もしやすいデザインにしました。
FRESH旬の花を感じられる体験設計
パッケージを開けたときに新鮮な季節の花があらわれ、毎月、旬を感じられる体験を設計しました。また、より華やかさを演出するため、土のかわりに花びらを敷きつめました。
movie
result
「生花流通の無駄をなくし、農家が抱える問題を解消したい」そんなシンプルな想いからスタートしたLIFULL FLOWERは、人々の生花に対する意識によりそったデザインにしたことで、花屋に足を運ぶことのなかった人でも花を楽しんでもらえるきっかけを生みだしました。ローンチ後も改善をかさねつつ、新商品開発にも取り組み、会員数の純増を続けています。
credit
- Chief Creative Officer : 川嵜 鋼平 (LIFULL)
- Creative Director : 川嵜 鋼平 (LIFULL)
- Art Director : 川嵜 鋼平 (LIFULL)
- Planner : 川嵜 鋼平 (LIFULL)
- Designer : 田中 忍 (LIFULL)
- Project Manager : 田中 忍 (LIFULL)
- Business Manager : 須貝 文音 (LIFULL)
- Designer : 齊藤 大輔 (LIFULL)
- Designer : 西岡 守孝 (LIFULL)
- Copywriter : 沖之城 典生
- Photographer : 鈴木 大喜